ライブカジノで30日間、配信が途切れた回数とそのセッションの勝率を記録し続けたら、両者にそこそこの負の相関が出た。具体的には、切断回数が1セッションあたり3回を超えた日は、0〜1回の日と比べてバカラの回収率が平均で約18ポイント低かった。ただしこれ、因果関係があるのか単なる偶然なのかは最後まで判断がつかなかった。以下、数字の中身と、「じゃあ何が起きてるのか」をだらだら書いていく。
なぜこんなことを数えようと思ったか
きっかけは、ライブバカラを打っている最中に配信が2回飛んだ日のこと。そのセッション、結局1万円ちょっと負けて終わった。で、翌日は回線が安定していて、同じベット額・同じ台・同じ時間帯で6,000円勝ち。別に珍しい話じゃない。ただ、「切断→集中力が切れる→判断が雑になる」という自分の体感と、「単に負けた日は回線も不調に感じるだけ」という記憶バイアスの両方があり得るな、と思った。
そこで30日間、毎日ライブカジノを1〜2セッション(1セッション=30分〜90分)打ち、以下を記録した。
- セッション中の配信切断回数(映像停止・音声途切れ・再接続をそれぞれ1カウント)
- セッションごとの純損益(円)
- 総ベット額(円)
- ゲーム種別(バカラ、ルーレット、ブラックジャックが中心)
- 平均ベット額
- 開始時刻と終了時刻
総セッション数は41。総ベット額は約187万円。純損益はトータルでマイナス23,400円。還元率に直すと98.75%で、これは普通に「運が良かった側」の数字だ。ライブバカラの理論RTPは概ね98.5〜98.9%なので、ほぼ理論値通りに収まっている。
問題はここから。切断回数でセッションを3群に分けた。
- A群:切断0〜1回(24セッション)
- B群:切断2〜3回(11セッション)
- C群:切断4回以上(6セッション)
各群の回収率(純損益÷総ベット額+100%)はこうなった。
- A群:100.9%
- B群:96.2%
- C群:82.7%
A群とC群で18.2ポイント差。ちなみにC群の6セッションのうち4セッションは、切断が起きた直後にベット額を上げていた。これが効いている可能性が高い。
切断と勝率、数字の内訳
もう少し細かく見る。まず、切断が起きたタイミングとその後のベット額の変化。
| 切断後の行動 | セッション数 | 平均ベット額の変化 | 平均回収率 |
|---|---|---|---|
| ベット額を維持 | 9 | ±0% | 97.4% |
| ベット額を上げた | 5 | +42% | 79.1% |
| ベット額を下げた | 3 | −31% | 101.6% |
サンプルが少なすぎて統計的な意味はほぼない。ただ、「切断後にベットを上げた5セッション」の回収率が79.1%というのは、額が小さいとはいえ生々しい。これは「取り返そう」という心理が働いていると考えるのが自然だろう。切断そのものが勝率を下げているというより、切断が引き金になってベットサイズが歪み、結果として負けが膨らむ、という経路のほうが説明がつく。
次に、時間帯別。深夜0時〜4時のセッション(7回)は平均切断回数が2.9回で、回収率は88.4%。昼12時〜18時(18回)は平均切断1.2回、回収率99.8%。回線の混雑とサーバー負荷が影響している可能性はあるが、深夜帯は元々ベット額が大きくなりやすいという自分の癖も混ざっている。ここは分離できていない。
ゲーム別では、バカラ(22セッション)が平均切断1.6回・回収率97.9%、ルーレット(11セッション)が1.9回・101.2%、ブラックジャック(8セッション)が2.1回・96.5%。ゲームによる差はほぼ誤差の範囲。ただ、ブラックジャックは1ハンドあたりの判断が多く、切断のたびに状況把握がリセットされるので、体感的なストレスは一番大きかった。
「切断=負け」ではない。では何が起きているのか
ここまでの数字を素直に読むと、こうなる。
- 切断回数が多いセッションほど回収率が低い傾向はある
- ただし、その差の大半は「切断後のベット額の変化」で説明できそう
- 純粋に「切断が乱数や配信結果に影響する」という線は、ほぼ考えられない
3について補足すると、ライブカジノの配信は物理的なカード・ホイール・ディーラーをカメラで映しているだけで、乱数生成器(RNG)は使っていない(ゲームによるが、ライブバカラやライブルーレットは物理結果)。つまり配信が途切れても、テーブル上ではカードが配られている。自分が見えていないだけで、結果はすでに確定している。だから「切断が勝敗を操作する」というのは技術的にあり得ない。あるとすれば、切断中に自分がベットを出せず、復帰後に「遅れを取り戻そう」として無理なベットを打つ、という行動の話になる。
この30日間で、切断中にベットが成立していたケースは3回あった。いずれも復帰後に結果を確認したら、1勝2敗。ベットが有効なまま配信だけ落ちる、というのは地味に怖い。サポートに問い合わせたところ、「配信切断時のベットは、テーブル側で成立していれば有効」という回答だった。つまり、見えていない間に勝負が進んでいる。これはメンタル的にかなり来る。
数字をまとめて、それでも言えること
30日・41セッション・総ベット187万円というサンプルは、統計的に有意な結論を出すには全然足りない。標準偏差を考えれば、回収率のブレは±5ポイント程度は普通に動く。A群とC群の18ポイント差も、C群が6セッションしかないことを思えば、たまたま負けが集中しただけの可能性は十分ある。
ただ、一つだけ言えるのは、切断回数そのものよりも、切断後の自分の行動が勝率を左右しているということ。切断が起きた直後にベット額を上げたセッションは5回中4回で負けている。逆にベット額を下げた3回はすべてプラスで終わっている。数が少なすぎて「だから下げろ」とは言えないが、少なくとも自分の記録を見る限り、切断は「負けの原因」ではなく「判断を狂わせるトリガー」として働いている。
そして、これはライブカジノに限った話ではない。スポーツベッティングでも、スロットでも、何かが途中で止まったりエラーが出たりした直後に「取り返そう」とベットを上げる人は多い。自分の場合、30日間でそれが5回あった。月に5回、ベット額が平均42%上がる。これを1年続けたら、余裕で数万円単位の差になる。還元率が98%台のゲームで、ベット額の歪みだけで数万円が飛ぶのは、冷静に考えるとかなり大きい。
で、これからどうするか
この30日の記録で一番ためになったのは、勝率の数字そのものより、「切断後のベット額を記録する」という習慣だった。切断が起きたら、そのセッションのベット額を一時的にでも下げる、あるいは5分だけ席を立つ。それだけで、少なくとも自分のデータ上は回収率が10ポイント以上変わっている(サンプル6セッションの話だが)。
ただ、疑問は残る。切断が起きたとき、ベット額を上げてしまうのは「取り返したい」からなのか、それとも「今なら流れが変わるかもしれない」という別の期待なのか。自分の記録では前者のように見えるが、他人のデータは知らない。もし同じように30日間記録している人がいたら、切断後の行動と勝率の関係をぜひ見てみたい。自分の41セッションでは、偶然と傾向の区別がつかないままだ。
ちなみに、この30日間で一番回収率が高かったセッションは、切断0回・ベット額を一切変えず・深夜1時開始のバカラで、回収率は112.3%だった。逆に最悪は切断6回・ベット額を3回上げたセッションで、63.8%。この2つの差は、配信の安定性というより、自分のメンタルの安定性だった気がしている。